「長距離は騎手で買え」というのは、競馬は長距離になるほど騎手の駆け引きが重要性を増すことを言っています。
長距離が得意、というのをどうデータ化するかが難しいですが、短距離戦・中距離戦の勝率に対する長距離戦の勝率として指標化すると、興味深い結果になりました。
ここでは芝コース2500m以上を対象とします。長距離戦の件数は少ないので、単に件数が少なくて乱高下しているだけではないのか、という点には注意を要します。

私は初心者の頃に、10社ほど無料予想を出している予想サイトに登録して、買い目の組み方を研究していました。
(データ競馬では、予想だけでなく買い方もルール化しないと結果が安定しません)
その中でダントツに結果を出していたのがターフビジョンさんでした。
ターフビジョンでは毎週土日2レース分の3連複予想が無料で閲覧出来ます。
無料とはいえ、人気サイドに偏った3連複などでは決してなく、他社と比べても、結構本気で予想を出している印象があります。
例えば、下記のレースを見てください。
15点購入とはいえ、7人気の⑧ハギノベルエキプと11人気の④ベルファーリングを逃さず、見事的中させました(198.0倍的中)。
■ 2019/6/2(日)阪神7R 3歳未勝利

こんな本気の予想を無料で出すのか、と思いましたが、宣伝の意味もあるからかえって下手は打てないのでしょう。
2レースのみの提供に限定しているというだけで、的中精度は有料のものと変わらないと感じました。
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【騎手別】長距離戦・短中距離戦の成績と回収率
障害戦を除いた2013年~2017年のすべての芝のレースから、まず長距離とそれ以外の短中距離に分けます。
長距離は件数が少ないので、騎手によっては5年で数件の騎乗回数ということもあります。そこで、5年間で40件以上の騎乗回数があった騎手に絞りました。
29名の騎手が抽出されました。やはり長距離は件数が少ないので、単勝回収率が非常に幅広くなっています。
さて、冒頭に述べましたように「長距離が得意な騎手」をどのように描写するのが良いのかいろいろ考えられますが、単純に次のような指標を考えてみました。
長距離戦得意指標=長距離戦勝率-短中距離戦勝率
この長距離戦得意指標の数値が大きいほど長距離を得意とする、と考えることが出来ます。
次の表は、長距離戦得意指標を大きいものから順に並べ替えたものです。回収率が長距離戦得意指標に良く相関していることが分かります。
説明のためにいくつかピックアップしますと、
- ルメール騎手は長距離戦勝率25%と圧倒的ですが、短中距離戦もそれくらいの勝率を誇りますから、結果的にオッズに織り込まれて回収率は93%です。もちろん93%も十分高いのですが。
- 三浦騎手は、短中距離戦勝率が7.7%ですが長距離戦では勝率が3.2%といまいちです。三浦騎手に対しては短中距離戦と同じような期待のされ方が長距離戦でもなされてオッズに反映された結果、回収率が28%となった、と言う見方ができます。(件数が少ないので、あくまでも説明的な見方ですが…)
最後に、先ほどの表をグラフ化してみましょう。横軸が長距離得意指標、縦軸が長距離戦の単勝回収率です。見事に正の相関をしています。
ちなみに、横軸を長距離勝率-短中距離勝率ではなく長距離戦勝率にしたものは次のようになります。あてはまりは、先ほどのグラフの方が良いことが分かります。

つまり、長距離勝率そのもので見るよりも得意指標で見たほうがファクターとして有効であることが分かります。長距離戦は出走件数が少ないので、騎手ごとに見るのではなく、得意指標がプラスの騎手、のような形でまとめてファクター化すると、それなりに使えるものとなります。
以上より、「長距離は騎手で買え」というのは第一には勝率のことを指していると思われますが、長距離戦の得意不得意がオッズに織り込まれていないため、馬券妙味も生じていることが分かりました。
パンダズ競馬とは
パンダズ競馬では
- 過小評価条件
- 三連複フォーメーション
を回収率向上の具体的な手段としてとらえ、競馬ファンの方にさまざまなデータを紹介しています。
この2つを実践するだけで「予想能力がそのままでも回収率が上昇する」というのがパンダズ競馬の一貫した主張です。

この2つの手段について、参考記事をまとめて紹介いたしますので、よかったら合わせてご覧ください。
過小評価条件
まずは過小評価条件を検討し、過小評価馬を見出すのが第一歩です。
パンダズ競馬では、さまざまなデータベースで過小評価条件を紹介しています。
調教師や馬主のデータベースもありますが、重要なのは次の3点セットでしょう。
すべて同じフォーマットにデータを落とし込んでいるので、見やすいと思います。毎週データ更新していますので、参考にしてみてください。
もう一つ、ご自身で条件抽出できる方法も提供しています。こちらのほうがオリジナルの条件を何でも作れますので、そういうのがお好きな方は是非一度試してみてください。

三連複フォーメーション
過小評価に注目する場合は、券種の選定が重要であることも繰り返し述べています。
なぜ、過小評価条件と三連複がセットなのかについて解説した記事です。
こちらは、三連複フォーメーションの具体的な買い方を説明した記事です。
パンダズ競馬で三連複を推奨する理由が、期待回収率という考え方を通してご理解いただけると思います。
過小評価条件に注目する以上、三連複での購入はぜひチャレンジしてほしいですが、三連複に慣れていない方は、まずは予想サイトの無料予想を参考にするのをお勧めします。
三連複で実績があり、私が参考にしているのは次の3サイトです。ターフビジョンは三連複フォーメーションなので、当サイトでお勧めする方法に一番近いものです。人気薄の組み入れ方に注目してみてください。
参考
ターフビジョン(三連複フォーメーション)
参考
血統ウィナーズ(三連複軸1頭流し)
参考
UMAチャンネル(三連複軸1頭流し)
いまの皆さんの予想方法はそのままでよいのです。そこに過小評価条件や券種というフィルターを新たに加えてみてください。
