固め打ちの騎手のメインはこない、という格言というよりは風説のようなものを聞くことがあります。
少し複雑な条件抽出なのでデータ競馬の本領発揮?かと思い、過去5年のデータで調べてみました。

私は初心者の頃に、10社ほど無料予想を出している予想サイトに登録して、買い目の組み方を研究していました。
(データ競馬では、予想だけでなく買い方もルール化しないと結果が安定しません)
その中でダントツに結果を出していたのがターフビジョンです。
ターフビジョンでは毎週土日2レース分の3連複予想が無料で閲覧出来ます。
無料とはいえ、人気サイドに偏った3連複などでは決してなく、他社と比べても、本気で予想を出している印象があります。
例えば、下記のレースを見てください。
1頭目は1番人気の⑦キングズソードを抑え、4人気の⑪ナムアミダブツを2頭目に、9人気の②ナムラゴロフキンを3頭目に据え、的中(82.0倍的中)。
■ 2022/12/17(土)阪神9R 赤穂特別

ターフビジョンはこのように3連複フォーメーションの2頭目・3頭目の絞り方が上手です。
このまま参考にしても良いですし、私はターフビジョンで3頭目に選択されている穴馬に注目した買い方をしています。
無料情報というと人気上位を適当に並べただけというものも多い中、的中確率が悪くなる覚悟でこうした人気薄馬を組み入れる予想を出すところは参考にできますよ。
メールアドレスの登録だけでは、費用は一切かかりませんので参考にしてみてください。
メルアド登録後、送られてくるメールのURLをクリックし、【週末作戦研究室】という無料コンテンツをチェックしてみてください。
10Rまでの騎手勝利数別成績
次のようにデータを取得してます。
- 11Rに騎乗する騎手がその日の1R~10Rで何勝したか。
- 勝利数別に、勝率・回収率を計算。
次のようになりました。
芝とダートを分けるのはいつもの習慣ですが、11Rの芝・ダートを区別しているという意味で、1R~10Rについては限定していません。少しややこしいですが、必然的にその日の11Rに騎乗する騎手だけが対象になっています。
11R限定|10Rまでの騎手勝利数別の成績・回収率(2013-2017) ※障害戦・新馬戦除く
勝利数 | 芝 | ダート | ||||
勝率 | 単勝回収率 | 出走件数 | 勝率 | 単勝回数率 | 出走件数 | |
0 | 5.6 | 76 | 10,192 | 6.0 | 82 | 3,603 |
1 | 8.7 | 87 | 3,812 | 7.6 | 79 | 1,268 |
2 | 11.1 | 84 | 1,100 | 9.8 | 70 | 398 |
3 | 12.4 | 71 | 275 | 10.5 | 66 | 86 |
4 | 14.0 | 64 | 57 | 26.7 | 130 | 15 |
5 | 7.1 | 28 | 14 | 0.0 | 0 | 2 |
6 | 0.0 | 0 | 3 | 0.0 | 0 | 0 |
7 | 0.0 | 0 | 1 | 0.0 | 0 | 0 |
ALL | 6.9 | 79 | 15,454 | 6.8 | 80 | 5,372 |
固め打ちしている方が勝率は上がっていってます。回収率は件数の少ないところは別にすると、逆に低下傾向にあります。
ざっくりいうと、下記のような把握が出来るでしょうか。
- 固め打ちするほど、勝率は上昇。
- しかし、期待も上昇するので馬券妙味はなくなり回収率は低下。
こんな風に考えられますね。また、勝率は上昇するというのも、固め打ちしてその調子が持続するという可能性ももちろんありますが、リーディング上位のジョッキーの勝率を考慮すれば、ごく平均的なところとも言えます。
固め打ちではないけれどもその日勝利している、という1勝・2勝あたりを見ますと、芝に限ってですが回収率も良好で、こちらは注目しても良い指標かもしれません。
固め打ち上位4事例
芝レースでは2013年~2017年において、
- 10Rまで7勝が1件
- 10Rまで6勝が3件
ありますね。
実際にどんな状況だったか見てみましょう。それぞれの表では、各レースの1着馬を並べています。
データベースにレース名を入れていないので、レースクラスの抜き出しそのままですがご了承ください。
2016年11月6日 東京 ルメール騎手 10Rまで7勝(1日8勝)
メインはアルゼンチン共和国杯(G2)。この日、ルメール騎手は1Rと6Rは騎乗がなく、10Rまで8戦7勝というまさに固め打ちという状況でしたが、11Rでは1人気4着となりました。
12Rはきっちり勝利し1日8勝で最多タイ記録となっています。
2013年7月21日 中京 浜中騎手 10Rまで6勝(1日6勝)
メインはトヨタ賞中京記念 (G3)です。前年リーディング1位だった浜中騎手の10Rまで6勝という記録でしたが、メインレースではこの日の好調ぶりも反映してか1人気も、結果10位に沈みました。
8Rに騎乗機会がなかった以外は2R2着・6R3着・10R3着・12R2着とすべて複勝圏に絡んでおり、「固め打ちの騎手はこない」というのを印象付けた日だったのかもしれません。
2016年8月28日 札幌 モレイラ騎手 10Rまで6勝(1日6勝)
メインは、キーンランドカップ(G3)です。この日のモレイラ騎手は、10Rまで勝利していないところは騎乗機会がなかっただけで6連勝でした。さらにいうと前日の12Rも勝利しており、連日でカウントすると7連勝です。
しかしやはりメインはこない。当日は2着で惜敗でした。前日の11Rも負けてますね。
2017年10月28日 東京 ルメール騎手 10Rまで6勝(1日7勝)
メインはアルテミスS(G3)。ふたたびルメール騎手。メインでは1人気6着。やっぱりメインは来ないのでしょうか。
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メインはくるのか、こないのか
ちょっとネタ的な材料でしたが、これだけでメインがくるのかこないのか、実際のところは、判別材料にはなりません。すべてのレースを独立とすれば、何レースであろうと、その前に何連勝していようと、ルメール騎手であれば、平均的に25%くらいで勝利するわけです。
逆に言うとルメール騎手でも75%は負けるわけですし、半分くらいの確率で複勝圏外に飛ぶので、固め打ちの惨敗は印象に残ることもあり、メインは来ない、ということになるのでしょう。
また、固め打ちの場合は、期待値は上がっていくことを考えると、もし勝利したとしても馬券妙味は全くないでしょうね。最初の表に示した通り、回収率は良くないです。

パンダズ競馬とは
パンダズ競馬では
- 過小評価条件
- 三連複フォーメーション
を回収率向上の具体的な手段としてとらえ、競馬ファンの方にさまざまなデータを紹介しています。
この2つを実践するだけで「予想能力がそのままでも回収率が上昇する」というのがパンダズ競馬の一貫した主張です。

この2つの手段について、参考記事をまとめて紹介いたしますので、よかったら合わせてご覧ください。
過小評価条件
まずは過小評価条件を検討し、過小評価馬を見出すのが第一歩です。
パンダズ競馬では、さまざまなデータベースで過小評価条件を紹介しています。
調教師や馬主のデータベースもありますが、重要なのは次の3点セットでしょう。
すべて同じフォーマットにデータを落とし込んでいるので、見やすいと思います。毎週データ更新していますので、参考にしてみてください。
もう一つ、ご自身で条件抽出できる方法も提供しています。こちらのほうがオリジナルの条件を何でも作れますので、そういうのがお好きな方は是非一度試してみてください。

三連複フォーメーション
過小評価に注目する場合は、券種の選定が重要であることも繰り返し述べています。
なぜ、過小評価条件と三連複がセットなのかについて解説した記事です。
こちらは、三連複フォーメーションの具体的な買い方を説明した記事です。
パンダズ競馬で三連複を推奨する理由が、期待回収率という考え方を通してご理解いただけると思います。
過小評価条件に注目する以上、三連複での購入はぜひチャレンジしてほしいですが、三連複に慣れていない方は、まずは予想サイトの無料予想を参考にするのをお勧めします。
三連複で実績があり、私が参考にしているのは次の2サイトです。ターフビジョンは三連複フォーメーションなので、当サイトでお勧めする方法に一番近いものです。人気薄の組み入れ方に注目してみてください。
いまの皆さんの予想方法はそのままでよいのです。そこに過小評価条件や券種というフィルターを新たに加えてみてください。

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