読者の方から記事にしてほしいというリクエストをいただきました。ありがとうございます。
芝コースは内枠が有利ですが、一方で、開催日数が進むと内側の芝のコンディションが悪くなり、好走に影響を与えるということも知られています。
競馬場ごとにも差がありそうですが、このあたりのデータを定量的にまとめた情報はあまり見ないな、と思いましたので、改めて考察してみることにしました。
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開催日数のファクター
開催日数ごとに刻むとデータがさすがに細かくなりすぎるので、ある程度ざっくりとまとめたファクターを考えます。ただし、開催日数というのは競馬場とごとバラバラです。
ちなみに2019年の開催は下記のようになっています。
- 札幌 2開催12日(平均6.0日)
- 函館 2開催12日(平均6.0日)
- 福島 3開催20日(平均6.7日)
- 新潟 3開催26日(平均8.7日)
- 中山 5開催41日(平均8.2日)
- 東京 5開催45日(平均9.0日)
- 中京 4開催26日(平均6.5日)
- 京都 5開催44日(平均8.8日)
- 阪神 5開催42日(平均8.4日)
- 小倉 2開催20日(平均10.0日)
- 合計 36開催288日(平均8.0日)
合計は、36回288日開催で平均すると1開催8日ですから、開催日数のファクターとしては1日目~4日目と5日目以降で分けて、
- 開催前半(1日目~4日目)
- 開催後半(5日目以降)
としたいと思います。
当然ながら、先ほどの実際の競馬場ごとに開催日数を見ていただくと、
- 札幌・函館は6日間なので開催後半は2日しかなかったり、
- 東京の場合は12日開催があるので、この場合は後半が8日間になる、
など、細かいことはいろいろあります。
ただ、ファクターは、大きな枠でとらえたほうがベネフィットが大きいので、開催前半・開催後半といったざっくりとした方法が無難と考えます。
芝コース|競馬場別成績・回収率データ
まずは、芝コース全体の枠番別成績・回収率データを示します。
※表は着別度数の表示・非表示で切り替えができます。
芝コース|枠番別の成績・回収率(2014-2018) ※障害戦除く
着別度数を[非表示 ]1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 出走 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 | frame__all | |
1 | 887 | 907 | 925 | 9,557 | 12,276 | 7.2 | 14.6 | 22.1 | 79 | 83 | frame__all |
2 | 992 | 923 | 987 | 9,960 | 12,862 | 7.7 | 14.9 | 22.6 | 84 | 84 | frame__all |
3 | 962 | 1,000 | 913 | 10,670 | 13,545 | 7.1 | 14.5 | 21.2 | 79 | 80 | frame__all |
4 | 1,013 | 1,002 | 1,039 | 11,086 | 14,140 | 7.2 | 14.3 | 21.6 | 79 | 81 | frame__all |
5 | 1,060 | 1,070 | 1,033 | 11,627 | 14,790 | 7.2 | 14.4 | 21.4 | 80 | 82 | frame__all |
6 | 1,103 | 1,136 | 1,078 | 12,033 | 15,350 | 7.2 | 14.6 | 21.6 | 81 | 82 | frame__all |
7 | 1,160 | 1,138 | 1,181 | 13,886 | 17,365 | 6.7 | 13.2 | 20.0 | 77 | 78 | frame__all |
8 | 1,178 | 1,178 | 1,198 | 14,366 | 17,920 | 6.6 | 13.1 | 19.8 | 77 | 79 | frame__all |
内枠が有利、外枠が不利ですね。
続いて、これを開催前半(~4日目)と、開催後半(5日目~)に分けて見ます。
芝コース×開催前半|枠番別の成績・回収率(2014-2018) ※障害戦除く
着別度数を[非表示 ]1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 出走 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 | day14 | |
1 | 342 | 337 | 340 | 3,420 | 4,439 | 7.7 | 15.3 | 23.0 | 82 | 84 | day14 |
2 | 379 | 350 | 379 | 3,542 | 4,650 | 8.2 | 15.7 | 23.8 | 86 | 87 | day14 |
3 | 325 | 387 | 335 | 3,845 | 4,892 | 6.6 | 14.6 | 21.4 | 74 | 79 | day14 |
4 | 385 | 362 | 393 | 3,960 | 5,100 | 7.5 | 14.6 | 22.4 | 80 | 80 | day14 |
5 | 403 | 381 | 385 | 4,168 | 5,337 | 7.6 | 14.7 | 21.9 | 84 | 83 | day14 |
6 | 423 | 399 | 387 | 4,354 | 5,563 | 7.6 | 14.8 | 21.7 | 82 | 80 | day14 |
7 | 400 | 402 | 418 | 5,028 | 6,248 | 6.4 | 12.8 | 19.5 | 74 | 76 | day14 |
8 | 404 | 440 | 428 | 5,186 | 6,458 | 6.3 | 13.1 | 19.7 | 73 | 79 | day14 |
芝コース×開催後半|枠番別の成績・回収率(2014-2018) ※障害戦除く
着別度数を[非表示 ]1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 出走 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 | day58 | |
1 | 424 | 463 | 476 | 4,935 | 6,298 | 6.7 | 14.1 | 21.6 | 76 | 82 | day58 |
2 | 498 | 439 | 481 | 5,177 | 6,595 | 7.6 | 14.2 | 21.5 | 84 | 82 | day58 |
3 | 507 | 486 | 453 | 5,494 | 6,940 | 7.3 | 14.3 | 20.8 | 82 | 79 | day58 |
4 | 498 | 523 | 497 | 5,738 | 7,256 | 6.9 | 14.1 | 20.9 | 79 | 81 | day58 |
5 | 532 | 539 | 531 | 5,976 | 7,578 | 7.0 | 14.1 | 21.1 | 78 | 81 | day58 |
6 | 541 | 607 | 558 | 6,132 | 7,838 | 6.9 | 14.6 | 21.8 | 80 | 84 | day58 |
7 | 619 | 596 | 626 | 7,101 | 8,942 | 6.9 | 13.6 | 20.6 | 78 | 79 | day58 |
8 | 617 | 583 | 612 | 7,401 | 9,213 | 6.7 | 13.0 | 19.7 | 78 | 79 | day58 |
開催前半は、内枠有利・外枠不利の傾向がさらに顕著になった一方で、開催後半の方を見ると、その傾向がだいぶ薄れていることが分かります。
特に7枠・8枠は、単回が73%~74%だったものが78%まで上昇しており、外枠不利ゆえの回収率の悪さは解消されてしまいました。
1枠の状況も重要ですね。基本、芝は内枠有利なのですが、開催後半の1枠の単回は76%しかありません。
つまり、芝コースの枠番は、開催日数の影響を考慮しなくても、そこそこ使えるファクターであるのですが、開催日数を考慮に入れることで、さらに良ファクター化が可能となります。
結局のところ、外枠有利というところまでは残念ながら至らないので、
- 芝の内枠の過小評価は開催日数とともに薄れていく、
というのが、まずは1つ目の結論です。
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芝コース×5枠~8枠|競馬場別の成績・回収率
内枠の有利が開催日数の経過とともに変化するのは、芝のコンディションによるものです。ならば、競馬場ごとにその変化に差がありそう、と思うのは自然ですね。
そこで、5枠~8枠を外枠として(7・8枠に限定しても良いですが、データを大きく取るために5枠からにしています)、外枠限定で、先ほどの開催前半・開催後半のデータをまとめてみました。
続けてごらんください。
芝コース×5枠~8枠×開催前半|競馬場別の成績・回収率(2014-2018) ※障害戦除く
着別度数を[非表示 ]1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 出走 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 | place14 | |
札幌 | 144 | 148 | 126 | 1,522 | 1,940 | 7.4 | 15.1 | 21.5 | 80 | 79 | place14 |
函館 | 143 | 136 | 131 | 1,571 | 1,981 | 7.2 | 14.1 | 20.7 | 79 | 75 | place14 |
福島 | 179 | 188 | 189 | 2,457 | 3,013 | 5.9 | 12.2 | 18.5 | 71 | 75 | place14 |
新潟 | 216 | 212 | 216 | 2,310 | 2,954 | 7.3 | 14.5 | 21.8 | 83 | 85 | place14 |
東京 | 304 | 315 | 287 | 3,606 | 4,512 | 6.7 | 13.7 | 20.1 | 77 | 79 | place14 |
中山 | 280 | 246 | 239 | 2,906 | 3,671 | 7.6 | 14.3 | 20.8 | 88 | 81 | place14 |
中京 | 210 | 218 | 227 | 2,810 | 3,465 | 6.1 | 12.4 | 18.9 | 75 | 80 | place14 |
京都 | 277 | 297 | 291 | 3,111 | 3,976 | 7.0 | 14.4 | 21.8 | 74 | 78 | place14 |
阪神 | 275 | 281 | 292 | 3,057 | 3,905 | 7.0 | 14.2 | 21.7 | 74 | 79 | place14 |
小倉 | 164 | 156 | 165 | 1,952 | 2,437 | 6.7 | 13.1 | 19.9 | 84 | 83 | place14 |
芝コース×5枠~8枠×開催後半|競馬場別の成績・回収率(2014-2018) ※障害戦除く
着別度数を[非表示 ]1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 出走 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 | place58 | |
札幌 | 84 | 73 | 89 | 914 | 1,160 | 7.2 | 13.5 | 21.2 | 82 | 81 | place58 |
函館 | 74 | 73 | 70 | 788 | 1,005 | 7.4 | 14.6 | 21.6 | 80 | 77 | place58 |
福島 | 141 | 140 | 130 | 1,545 | 1,956 | 7.2 | 14.4 | 21.0 | 87 | 82 | place58 |
新潟 | 258 | 259 | 259 | 3,050 | 3,826 | 6.7 | 13.5 | 20.3 | 81 | 82 | place58 |
東京 | 374 | 401 | 392 | 4,730 | 5,897 | 6.3 | 13.1 | 19.8 | 73 | 79 | place58 |
中山 | 266 | 272 | 277 | 3,237 | 4,052 | 6.6 | 13.3 | 20.1 | 77 | 81 | place58 |
中京 | 151 | 143 | 151 | 1,684 | 2,129 | 7.1 | 13.8 | 20.9 | 81 | 84 | place58 |
京都 | 383 | 387 | 390 | 4,227 | 5,387 | 7.1 | 14.3 | 21.5 | 77 | 80 | place58 |
阪神 | 316 | 316 | 318 | 3,541 | 4,491 | 7.0 | 14.1 | 21.2 | 78 | 81 | place58 |
小倉 | 262 | 261 | 251 | 2,894 | 3,668 | 7.1 | 14.3 | 21.1 | 83 | 82 | place58 |
細かくて分かりにくい部分もあるかもしれませんが、けっこう競馬場ごとに差がありますね。内枠・外枠の議論はそもそも、競馬場ごとに検討しなればならないファクターだともいえましょう。
まず、札幌・函館・小倉については、過小評価・過大評価の傾向はあまり変わりません。新潟・東京・中山はむしろ開催後半の方が回収率が下がっています。
ここまでで考えると、1つ目の結論とした、
- 内枠の過小評価傾向は開催日数とともに薄れる
というのは、競馬場ごとの状況をちょっと無視しすぎ、と言えるかもしれません。
さて、期待通りの結果になっているのは、
- 福島競馬場
- 中京競馬場
- 京都競馬場
- 阪神競馬場
ですね。
これらは開催日数が進むほど、外枠の単回が上昇する競馬場です。外枠不利が日数経過とともに徐々に解消されていくことが、あまり馬券に反映されていないということでしょう。
中京・京都・阪神は、単回が80%近辺ですので、外枠が過小評価、というところまではいかないですが、福島競馬場の87%というのは割と強烈で、福島競馬場の開催後半の外枠というのは過小評価の良ファクターとしてとらえてよいと思います。
実際に、福島競馬場は、開催が進むにつれて内枠が荒れやすいということで、良く知られているようです。
パンダズ競馬とは
パンダズ競馬では
- 過小評価条件
- 三連複フォーメーション
を回収率向上の具体的な手段としてとらえ、競馬ファンの方にさまざまなデータを紹介しています。
この2つを実践するだけで「予想能力がそのままでも回収率が上昇する」というのがパンダズ競馬の一貫した主張です。
この2つの手段について、参考記事をまとめて紹介いたしますので、よかったら合わせてご覧ください。
過小評価条件
まずは過小評価条件を検討し、過小評価馬を見出すのが第一歩です。
パンダズ競馬では、さまざまなデータベースで過小評価条件を紹介しています。
調教師や馬主のデータベースもありますが、重要なのは次の3点セットでしょう。
すべて同じフォーマットにデータを落とし込んでいるので、見やすいと思います。毎週データ更新していますので、参考にしてみてください。
もう一つ、ご自身で条件抽出できる方法も提供しています。こちらのほうがオリジナルの条件を何でも作れますので、そういうのがお好きな方は是非一度試してみてください。
三連複フォーメーション
過小評価に注目する場合は、券種の選定が重要であることも繰り返し述べています。
なぜ、過小評価条件と三連複がセットなのかについて解説した記事です。
こちらは、三連複フォーメーションの具体的な買い方を説明した記事です。
パンダズ競馬で三連複を推奨する理由が、期待回収率という考え方を通してご理解いただけると思います。
過小評価条件に注目する以上、三連複での購入はぜひチャレンジしてほしいですが、三連複に慣れていない方は、まずは予想サイトの無料予想を参考にするのをお勧めします。
三連複で実績があり、私が参考にしているのは次の2サイトです。ターフビジョンは三連複フォーメーションなので、当サイトでお勧めする方法に一番近いものです。人気薄の組み入れ方に注目してみてください。
いまの皆さんの予想方法はそのままでよいのです。そこに過小評価条件や券種というフィルターを新たに加えてみてください。
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