「夏の牝馬は買い」は夏競馬の時期になると良く耳にするフレーズですね。しかしながら、これだけ声高に言われていると、もはや馬券妙味はなくなってしまっているのではないか、とも考えられます。
少し細かめに、統計的な妥当性に注意しながら、実際に買うべきかどうか見ていきたいと思います。
私は初心者の頃に、10社ほど無料予想を出している予想サイトに登録して、買い目の組み方を研究していました。
(データ競馬では、予想だけでなく買い方もルール化しないと結果が安定しません)
その中でダントツに結果を出していたのがターフビジョンさんでした。
ターフビジョンでは毎週土日2レース分の3連複予想が無料で閲覧出来ます。
無料とはいえ、人気サイドに偏った3連複などでは決してなく、他社と比べても、結構本気で予想を出している印象があります。
例えば、下記のレースを見てください。
15点購入とはいえ、7人気の⑧ハギノベルエキプと11人気の④ベルファーリングを逃さず、見事的中させました(198.0倍的中)。
■ 2019/6/2(日)阪神7R 3歳未勝利
こんな本気の予想を無料で出すのか、と思いましたが、宣伝の意味もあるからかえって下手は打てないのでしょう。
2レースのみの提供に限定しているというだけで、的中精度は有料のものと変わらないと感じました。
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【牝馬のみ】月別の回収率と勝率
牡馬との比較、と言う観点もありますが、最終的には回収率の良し悪しを見たいので、ここでは牝馬限定の月別データで見ていきます。注意点としては、牝馬限定戦を入れると意味がないので、これを除外しています。
興味深いのは芝の7月8月の出走件数で、他の月よりも多くなっています。この時期はそれだけ牝馬が勝利しやすいのでしょう。
表の時点でもう既に分かりやすいのですが、このブログではできるだけグラフを使って他の競馬ブログと差別化したいと思っているので、グラフを使います。
まずは、勝率です。上の表そのままですので、件数などは表を参照してください。
さて、気持ちいいほど夏場が盛り上がっていますね。牝馬はもともとダート適性が弱いので、芝よりもダートの方が勝率は軒並み低くなっています。しかし、平均的な勝率が7%程度であると考えると、夏の牝馬でようやく平均的な勝率に追いついているという感じです。
続いて回収率です。
冒頭に述べましたように、夏は牝馬、が盛んに言われていたら、回収率はもはや落ち着いているのではないか、と思いきや、回収率も夏場が好調です。回収率/勝率を計算すると、やはり夏場は少し落ち込んでいるので、「夏は牝馬」はオッズに織り込まれつつも、まだまだ織り込まれきれていない、というのが実態だと思います。
- 芝の7月8月
- ダートの8月
この2つの回収率が非常に高いですので、年次で安定しているか見ていきましょう。
芝は非常に良いですね。一方ダートは不思議な動きをしています。これはオッズの付き方が変わったというよりも、勝率が段階的に下がってきていて、ダートに関しては夏の牝馬が勝てなくなってきている、ということがデータを見る限りでは言えそうです。
ところで、夏と言えば通常7月8月を指しますが、「夏は牝馬」と言われる要因が牝馬の性質にあるのであれば、なにも8月と9月を完全に別にする必要はありません。9月上旬はまだ暑いんです。そんな観点で9月の成績を見ますと、勝率も回収率も良好です。
そこで、芝レースを1ヶ月延長させて7月-9月でもう一度、年次の安定性を確認してみましょう。
すると7-8月に比べて5年平均回収率は87%で同値ですが、回収率の幅は80%~96%だったのが84%~94%に安定しました。馬券購入者が「夏は牝馬」という条件を検討しなくなる一方で、牝馬にとっては8月9月もあまりパフォーマンスが変わらないということであれば、9月が一番馬券妙味に優れると言えます。
まとめますと、「夏は牝馬」は、
- 芝に限り有効
- 7-9月が買いである
と言えます。ダートはやめておいたほうが良いですね。